村山知義とクルト・シュヴィッタース

f0046691_13361725.jpg水声社より、『村山知義とクルト・シュヴィッタース』という本が発行されています。


この本は、2005年6月に、東京藝術大学陳列館で開催された 「日本におけるダダ-マヴォ/メルツ/村山知義/クルト・シュヴィッタース」展の展覧会カタログに代わるものとして刊行されたもの。


本のタイトルになっている論文「村山知義とクルト・シュヴィッタース」を執筆したマルク・ダシーは、フランスのダダ研究家。

彼は、1925年に出版されたアルプとリシツキーの共著『諸芸術主義』に村山知義の名が挙げられていることから、日本のアヴァンギャルド芸術の流れをたどろうと思い立ったそうです。

f0046691_13594295.jpg展覧会のオープニング・レセプションで、ダシーさんにお会いしましたが、物腰の柔らかなステキな方で、奥さんは日本人でとってもチャーミング!

その他の執筆者と論文は、松浦寿夫「遅延の贈与/意識的構成主義とは何か」、白川昌生「そして近代、さらに近代/横断する村山知義」、塚原史「根源の両義性/〈ダダ〉から〈メルツ〉へ」、田中純「喜ばしき機械/『メルツ』と資本主義の欲望」。

右上の写真は、ギャラリーТОМ所蔵の資料より、1922年にドイツへ渡った知義が下宿先で絵を描いているもので、一緒に写っている婦人は、隣室に住んでいた書記の妻。

うしろの壁に、知義が描いたと思われる絵画がかかげられていて、帰国後、これらを発展させて〈意識的構成主義〉なる主張とともに多数の作品を発表していきます。
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by gem-art | 2006-08-22 14:49 | 村山知義
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