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ブルーノ・ムナーリの “読めない本”

f0046691_16174853.jpgギャラリーТОМの副館長で、日本ムナーリ協会代表の岩崎清の編著「ブルーノ・ムナーリのアートとあそぼう」。

限定500部発行で、現在「ギャラリーТОМ」と「こどもの城」、「上杉博物館」のみで販売しています。

たくさんお問い合わせいただいておりますので、少しですが内容をご紹介いたします。




f0046691_1662851.jpg右は、本書に収録されている、ムナーリの「読めない本」の写真図版。

文字や図版がまったくなく、色や形が持っているメッセージを、視覚や触覚という感性で読む本なのです。






f0046691_161379.jpgこちらは、「旅行のための彫刻」。

旅先で泊まるホテルは、無機質で画一的なデスクとベッドがほとんど。そこへ何か異質で心地よいデザインのものを置けば、快適な室内空間に早代わりするのでは?

そんな発想から創り出された折りたたみ式の“携帯彫刻”です。



f0046691_16434910.jpg私たちの生活をこんなにも楽しく豊かにしてくれるこれらムナーリのオブジェや絵本などのほか、彼が、《近未来の大人》とよぶ、子どもたちの創造性の育成のために考えだしたワークショップも紹介されています。






f0046691_172817.jpg造形表現の世界に楽しみながら誘導していくムナーリ独自の7つのワークショップが、85年に「こどもの城」で開催されたときの写真などとともに収録されています。

ネットでのお申し込みもうけたまわっております。くわしくは、ギャラリーТОМの本のページまで。
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by gem-art | 2006-08-31 17:11 | BOOK

ボーデュアン展とトーマス・リーフェルト展

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日本橋のギャラリートモス と ギャラリー砂翁では、ギャラリーТОМとの共催で、それぞれ「ボーデュアン展」 と 「トーマス リーフェルト展」 を開催しています。

ボーデュアンは、フランス・ブルターニュの巨石文化の中で育ち、1966年から画家として活動を開始、その後深い哲学的思索に基づいたコンセプチュアル・アーティストとしてパリを中心に活躍しています。

f0046691_12123159.jpg今展では、インスタレーション「JARDIN BLANC(白い庭)」右写真⇒、オブジェ「アースドローイング」、デッサンが紹介されています。







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f0046691_12432199.jpgトーマス・リーフェルトは、ドイツ・ハンブルグ生まれ。
積み重なる透明な時間をのせて、記憶の底に沈んだハンブルグの港の岸壁を描き続けています。

9月12日まで開催。
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by gem-art | 2006-08-29 12:44 | ギャラリーTOM

鈴木正治・掛井五郎の「木」。

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ギャラリーТОМでは、9月9日より、鈴木正治と掛井五郎による「木」をテーマにした展覧会を開催します。

鈴木正治さんは、東京ではあまり知られていない彫刻家ですが、かつては南画廊などの現代アートの最前線で発表を続け、「現代に珍しいプリミティブの精神、というより忍耐があり、…この透明な原始の心が刻みこむ、作者がそれと知らず身につけた現代的な空間意識だろう。」(東野芳明)などと評されていました。

やがて、余計な情報にふりまわされることのない、郷里の地・青森を制作の拠点にして、あたたかい人々の懐にいだかれるよう、木という素材に向かい続け、独自の土俗的な宗教観をゆっくりと、もくもくと見出してきました。

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一方、ТОМでもおなじみの、掛井五郎さんは、さまざまな素材を自在に扱い旺盛な創造力で制作を続けている彫刻家。

今回は、鈴木さんの作品に呼応するように、「木」を素材にした作品を制作してもらいました。

対照的ともいえる二人の作品の出逢いにより、ギャラリーТОМはどのような空間になることでしょう。

会期=9月9日~10月9日
開館時間=10:30~17:30

ギャラリーТОМ
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by gem-art | 2006-08-27 16:06 | 鈴木正治

手で見る本

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ギャラリーТОМでの展覧会「ぼくたちの動物記」と「手で見る美術の本」。
明日(28日)が最終日です。

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とくに、「手で見る本」には、多くの方々が関心を寄せられました。

たとえば上と右の写真は、大英博物館の視覚障害者のための本『もうひとつの視線からのパルテノンの壁』。



f0046691_14592871.jpgパルテノンの位置を凹凸を付けた俯瞰地図で示すアプローチから、次第にレリーフ作品に近づき、さらにレリーフがどのような配列になっているのかを示すために、実際には見ることができない上からの図まで挿入されています。

これには、カルチャーショック!私たちは、いかに形を把握して観ていないことか。。。



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こちらは、フランスの国立科学産業博物館の手で見る『フランカン』。

f0046691_151076.jpg「フランカン」は、フランスの人気漫画の主人公。

はじめに、彼の髪の毛の特徴や驚きの表情などを紹介して、物語とあわせてそれらを登場させ、人物の心情までも読み取れるように工夫されています。



これらの本の開発者のひとり、ホエール・コーヴェストさんは、ご自身も全盲で、ラヴィレットの国立科学産業博物館のアクセス部門の主任です。
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by gem-art | 2006-08-26 15:26 | BOOK

村山知義とクルト・シュヴィッタース

f0046691_13361725.jpg水声社より、『村山知義とクルト・シュヴィッタース』という本が発行されています。


この本は、2005年6月に、東京藝術大学陳列館で開催された 「日本におけるダダ-マヴォ/メルツ/村山知義/クルト・シュヴィッタース」展の展覧会カタログに代わるものとして刊行されたもの。


本のタイトルになっている論文「村山知義とクルト・シュヴィッタース」を執筆したマルク・ダシーは、フランスのダダ研究家。

彼は、1925年に出版されたアルプとリシツキーの共著『諸芸術主義』に村山知義の名が挙げられていることから、日本のアヴァンギャルド芸術の流れをたどろうと思い立ったそうです。

f0046691_13594295.jpg展覧会のオープニング・レセプションで、ダシーさんにお会いしましたが、物腰の柔らかなステキな方で、奥さんは日本人でとってもチャーミング!

その他の執筆者と論文は、松浦寿夫「遅延の贈与/意識的構成主義とは何か」、白川昌生「そして近代、さらに近代/横断する村山知義」、塚原史「根源の両義性/〈ダダ〉から〈メルツ〉へ」、田中純「喜ばしき機械/『メルツ』と資本主義の欲望」。

右上の写真は、ギャラリーТОМ所蔵の資料より、1922年にドイツへ渡った知義が下宿先で絵を描いているもので、一緒に写っている婦人は、隣室に住んでいた書記の妻。

うしろの壁に、知義が描いたと思われる絵画がかかげられていて、帰国後、これらを発展させて〈意識的構成主義〉なる主張とともに多数の作品を発表していきます。
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by gem-art | 2006-08-22 14:49 | 村山知義

濱田能生の吹き硝子

f0046691_13455064.jpgジェムアートでは、9月9日より、濱田能生の作品を紹介します。

濱田さんは、民芸の巨匠・濱田庄司の四男で、多摩美術大学彫刻科を卒業後、英国王立美術大学・工業硝子科に入学。父・庄司の簡素で大胆な造形に、繊細な感性が加わり、硝子の世界で独自の創作を続けています。

先日、栃木県鹿沼市にある濱田さんの工房にうかがいました。

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東北自動車道の鹿沼インターから車で10分ほどのところに、濱田さんの自宅兼工房がありました。初めてお会いした濱田さんは、とても素朴で親しみやすい方で、そのお人柄は、工房に置かれたたくさんの作品そのまま。

ジェムアートでの展示会のお願いをするためにうかがったのですが、濱田さんが語られるのは、この付近で食べることができるおいしいものや、工房周辺にあらわれた生きものたちのことばかり。


f0046691_1442411.jpg「昨日近くの小川にね、カワセミがやってきたんですよ」

といった感じで、ここは“桃源郷”? と思えてきて、わざわざ東京のゴミゴミしたところへ出向いてイベントをすることもないんじゃないか、とこちらも考えさせられて。。。


f0046691_14584527.jpgイケナイ、イケナイ、こういう方だからこそ、東京のド真ん中で紹介しなくては。

たとえば、左の写真。濱田さんの作品は、とくに繊細な青色が印象的ですが、このような赤い色も、ちょっと写真ではわからないですが、非常に気品があって、なかなか見られないものです。


f0046691_15123766.jpg残暑に清々しい風がなびいてくるように、ジェムアートで濱田能生さんの作品を展示できるときが楽しみです。
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by gem-art | 2006-08-19 15:14 | 濱田能生